発達障害の支援方法

発達障害の支援方法としての心理学的介入には、大きく分けて2通りあります。一つは「包括型支援法」で、もう一つは「標的スキル獲得型支援法」です。

前者としては、TEACCHとABA(応用行動分析)が挙げられます。ABAには、DTT(不連続試行法)、PRT(機軸行動発達支援法)、ESDM(アーリースタートデンバーモデル)、IT(機会利用型指導法)、VB(言語行動)などが含まれます。

一方、後者は1つか2つのスキルの獲得を狙った支援で、これにはPECS(絵カード交換式コミュニケーションシステム)、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、CBT(認知行動療法)、PT(ペアレントトレーニング)、JASPER、ソーシャルシンキング、ソーシャルナラティブなどが含まれます。後者の技法は、ABA(応用行動分析)から発展したものが多く、また、実際の指導場面や生活場面では、TEACCHの「構造化」の手法が用いられます。

当研究所の母体となっているPECSですが、そういうわけでABAに包含されるので、ABAの方がより上位の概念になります。つまり、子どもの問題行動への対処や適切なスキル獲得のための指導・支援にはABAの方が応用が効くという理由が、当研究所がPECS研究会から独立した背景にあるのです。

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